はまぞう › 戸塚久美子 › 茶とセシウム、そしてこれからのこと

2011年06月23日

茶とセシウム、そしてこれからのこと

 お中元シーズンにお茶を贈ってくれる皆様、有難うございます。お茶の産地から感謝を申し上げます。
お茶は、抗酸化作用を持つカテキンを含有してその機能性において体内の免疫力を高めるものです。バランスの取れた食事と共にお茶を飲用することは、身体によいことです。今年の一番茶には過去になかった放射性物質のセシウムが若干含まれている傾向がありますが、液体の基準値を大幅に下回っていますから、抗酸化作用のあるカテキンを体内に入れる方がよいと考える方々も多いと思います。
 
 静岡県では、これから放射性物質の「検出せず」や「限りなく最小の値」を導き出すための、様々な取り組みをすると聞こえてきます。例えば、二番茶はほとんどが低い検査値ではありますが、茶畑でさらにセシウムの封じ込め作戦的な取り組みを徹底するはずです。
 古い葉の摘採、酸性土壌の改良、敷きわらや草を今年はしないなど、県の茶業研究センターは、すでに封じ込め作戦の指揮にあたっています。関係機関や生産者の学習会も始まることでしょう。 さらに、これらがどうして封じ込め作戦なのかを解説する広報活動や、マスコミの皆様のお力もお借りして様々な安全安心の再構築に努めるプロセスを発信されることでしょう。
 
 消費者の皆様の疑心暗鬼の高まりは、どんなに理屈に合わない(野菜の葉物と乾物の茶が同じ)暫定基準値の500ベクレルという、国際的基準値より大幅に低い基準(EUは今回のことで日本の採用基準に倣った)であっても、またそれ以下の数字であっても好ましくないという感情を持たれるはずです。数字ができる限り低いこと、できれば検出せずを望まれるのは当たり前のことです。
 
 これからも「消費者の皆様に愛される静岡のお茶」を目指して、江戸中期以降明治にわたり大産地を形成した静岡茶業、先人の努力に感謝と敬意の心を持ちながら再度安全安心な茶生産に茶業者が一丸となって邁進して行かれるはずです。
 皆様の応援をお願いいたします。来年の一番茶には、更に安全安心なお茶を提供してくれるはずです。お茶は健康な生活には有効な飲み物です。子供達にはのどの渇きを満たすお茶(セシウムの吸収が極めて少ない)などお茶屋さんにご質問してくだされば、正しい情報を教えてくださるはずです。
 お迷いの折には小売店でお尋ねされることをお勧めします。
 



Posted by 戸塚久美子 at 00:44

削除
茶とセシウム、そしてこれからのこと