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2010年03月16日

革新的茶業改革を求めて、最初に調査したことは、

 一般質問の報告の続きです。
私は市議時代、県議会はこんなに茶業現場が厳しいのに、何をしてくれるのだろうか?と疑問を持っていました。そこで議会調査課にお願いして5年間分の茶業を扱った一般質問を抜粋して頂きました。これが最初の調査です。そこでは年間8~9人、延べ43人の県議が登壇され茶業振興関連の質問をされていました。先輩議員の先生方も私達と同じように静岡県茶業のゆくすえを心配されていました。
 
 では、答弁の内容はどうでしょうか?答弁は同じパターンをもつものと感じました。1つ2つの素晴らしい実績をあげている事例を紹介し、そのようにしている所もあることから今後とも支援していくという内容であります。それでは、よい実績が上がっている所はどのぐらいあるのでしょうか?
 
 掛川市のある高校で東大合格者が350人の生徒中3~4人約1%ほど、県内のお茶工場約2000中、「産地構造改革計画」を定めて法人格を取得して茶業経営を進めている所は50か所程、2・5%。東大に合格する確率より少し多いほどの中から事例を紹介されて「努力している所はあり、県は適切な支援をしてそれらの経営を伸ばしている」というような答弁をされても、静岡県全体の茶業を論じていることにはならないわけであります。

 県行政も苦しいのはわかります。相手があることですから。生産者の皆様が生産方法を、そして茶商が流通方法を改革しなければという気持ちをそろえてくれなければ支援の手立てが打てません。

 しかし、この10年間で産業規模が大きく縮小してしまいました。ピーク時には860億円の産出額が21年度は500億円を下回りました。300億円余の産業規模とはわかりやすく言えば県内産のミカンとイチゴが1つも流通しないことと等しいものです。

 23年度からの5年間の茶業振興基本計画を県は策定中ですが、ここは今までの10年間の総括「遺憾である」という反省をして、新たな革新的振興方針を創りだすことが大切であろうと思います。実態である現場の疲弊をまずは認めることが必要です。
 いつまでも同じ答弁を頂いても、県民は幸せになれませんから。

 工業出荷高の規模に比べたり、県の総生産に比べても静岡茶業の規模は昔に比べれば小さなものになっています。なぜ、こんなにも茶業にこだわるのかと言えば、静岡県の農山村と茶業のかかわりがあまりにも深いことや、他の産業への波及効果が大きいからです。この続きはまたこの次に。
 



Posted by 戸塚久美子 at 23:21

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革新的茶業改革を求めて、最初に調査したことは、